— (A&B)超上流デライト設計手法および革新的生産・製造技術の研究開発 —

三次元異方性カスタマイズ化設計・付加製造拠点の構築と地域実証

Establishment and Validation of the Base for 3D Design & Additive Manufacturing Standing on the Concepts of Anisotropy & Customization 異方性を自在に実現できるイノベーションスタイルの確立で新市場を創出
詳細・最新情報はテーマ先ホームページから http://www.mat.eng.osaka-u.ac.jp/sipk/
研究実施機関(再委託先、共同実施先含む)
大阪大学、パナソニック(株)、(地独)大阪産業技術研究所、帝人ナカシマメディカル(株)、川崎重工業(株)、(有)北須磨動物病院、京都大学、東京大学、大阪府立大学

背景

わが国のものづくり産業は、類似消費品群の乱立にともなうコモディティ化により国際競争力を奪われてきました。そこで本テーマでは、その地位回復、しいては日本経済復興のために、デライト価値(顧客潜在価値・顧客の期待以上の価値)〟創出のためのイノベーションスタイル実現に取り組んでいます。具体的には、従来の設計生産概念を越えた「異方性カスタム設計」(図1)を基軸として、高速設計製造(リードタイム短縮)、テストユースを通じた「デライトアセスメント」、アフターケアとフィードバックまでを網羅した顧客起点の一気通貫モデルの具現化を目指しています。

図1
(図1)

目標

関西の難加工材ものづくりの地域資源を活用した「異方性カスタム設計・付加製造拠点」を構築することが本テーマの目標です。(図2)家電製品・生体福祉製品・航空エネルギー部材を当初のターゲットとし、関西発の「新ものづくり手法」を日本、世界に向け発信することを目指します。

(図2)異方性カスタム設計・AM研究開発センター(拠点)
(図2)異方性カスタム設計・AM研究開発センター(拠点)
  1. 拠点形成目標

    大阪大学内に異方性カスタム設計・AM研究開発センターを新設
    新ものづくり思想に合致する企業の参画を促し、異方性カスタム新製品のビジネスモデルを創成

  2. 技術目標

    材質・形状の異方性制御の最適化設計(図3)
    付加製造手法を中心とした設計・製造リードタイムの大幅な短縮
    客観的デライト指標の確立
    デライトアセスメントを設計にフィードバックするシステム構築

(図3)
(図3)
アウトカム目標(波及効果)
上記3領域や現時点で想定していない製品・事業分野の市場拡大ならびにデライトアセスメントのためのデバイス普及による数1000億円規模(H35年度)の経済効果創出

実施内容

  1. 異方性カスタム化の超上流設計思想に基づく形状・材質を同時に制御した最適化設計を可能とする共通基盤の構築。
  2. 顧客自らが最適化設計した製品イメージをサイバー空間とフィジカル空間を繋ぐソフト・ハード一体化システムにより具現化。
  3. 感性工学に基づく潜在ニーズの抽出とマイノリティ要素に着目したユーザ分析やデータ解析結果を設計にフィードバック。
  4. 1.-3.の顧客起点の設計・生産製造の一気通貫モデルならびに新規デライト手法の妥当性を地域実証により検証。
  5. 超上流設計思想(異方性カスタム化)の啓蒙活動を通じた大中小企業の新規参入促進による進化し続ける拠点の構築。
詳細・最新情報はテーマ先ホームページからhttp://www.mat.eng.osaka-u.ac.jp/sipk/